幼稚園・保育園・子ども園と近年では未就学児の通園する園の選択肢が増えつつありますが、そんな中でそれぞれの園における『要綱』が2017年に改定。来年度からは実際に施行される予定となっています。
それぞれどのような形で幼児教育が変わっていくのか整理していきますので、どんな園に入れるかの参考にしていただければな、と思います。
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幼稚園はどのように変わるのか??
これまでの幼児教育で少し足りなかった面が小学校との連携だと言われています。そこで今回の要綱改定では小学校との繋がりを意識した内容となりました。
小学校に繋がる3つの柱として
- 知識・技能の基礎
- 思考力・判断力・表現力等の基礎
- 学びに向かう力・人間性等
を育てたい資質・能力として挙げています。卒園時に獲得していて欲しい内容(10の姿)も明記。10の姿はこれまでの5領域の考え方を具体化した姿とも言えます。
※5領域については下の記事にまとめてあります
実際に、卒園時にこうなってて欲しい10の姿を紹介します。
- 健康な心と体
- 自立心
- 協同性
- 道徳性・規範意識の芽生え
- 社会生活との関わり
- 思考力の芽生え
- 自然との関わり・生命尊重
- 数量・図形、文字等への関心・感覚
- 言葉による伝え合い
- 豊かな感性と表現
これらを具体的に明記し方向性を明確にしたことで園全体で教育課程や指導計画の検討や見直しを行っていくようになりそうです。
もう一つのキーワードが『アクティブ・ラーニング』。小学校以降、自らが積極的に学ぶような授業形態(グループディスカッションなど)が増える事となります。そのため、「幼稚園にいる間に『アクティブ・ラーニング』に繋がる土台を作りましょう」という流れにもなっているようです。
また、幼稚園でも預かり保育や子育て支援との関わりについても求められるようになっています。共働きが増え、核家族化されて育児で孤立化している子育て世帯が多くなっている状況が影響していると言えるでしょう。
保育園はどう変わるのか??
保育園で変わると言われているポイントとしては
が挙げられます。
※2016年度 春号 【特集】ニッポンの幼児教育は、どう変わるのか?|これからの幼児教育│ベネッセ教育総合研究所より
共働きの増加と共に増えている待機児童問題があって受け入れ人数を増やす方ばかりに傾きがちだったのを『保育の質を高める』ために年齢に応じた具体的な保育の在り方を示そうというのが目的です。職員の資質・専門性について書かれているのも『保育の質』を高めるためだと言えるでしょう。
個人的に気になったのは『家庭や地域との連携』。
『家庭や地域との連携』と聞いて最近の騒音問題を思い浮かべてしまったわけですが…そういうことではなく、幼稚園と同様に子育て世帯への支援を重視しましょうってことのようです。
保育園に関しては「(教育的な意味で)良い保育園と悪い保育園の差が激しいから選ぶのが大変だ」と言う話を聞いていたので、悪い方の園が少なくなってくれると良いな~と期待しています。
子ども園については『10の姿』に近づけるような保育を幼稚園に入園する以前からチェックできるようになるため、より系統的な保育ができるようになると予測されています。
これらの改定を見てみると
幼稚園と保育園の垣根がだいぶ低くなる
というのが分かりますね。